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2023.04.24

実はこんな特徴があった!税務調査が入りやすい法人10例

税務調査

 

「税務調査に入りやすい会社ってあるの?」
「うちは売上げが低いから、調査対象にはならないでしょ!」
と思っている経営者の皆さま、その考え方は誤りです!
調査対象になりやすい法人はありますが、調査対象とならない法人はありません。

 

本記事では、税務調査に入りやすい法人の特徴を10例紹介します。

調査対象になりやすい理由や、一般的に誤解されている認識も併せて紹介していますので、どんな法人が税務調査に入りやすいか気になる方はぜひ最後までご覧ください。

 

税務調査が入りやすい法人の特徴は?

税務調査の対象となりやすい法人には、10点の特徴があります。

➀ 内部告発(投書含む)があった

➁ 準備調査で異常値が解明できない

➂ 過年度において不正計算があった

➃ 過年度の調査で増差所得が大きかった

➄ 重点業種や問題企業である

➅ 業績が良い法人

➆ 資料箋と申告内容が不一致

➇ 多額の貸倒れや高額資産の買入など特殊事業がある

➈ 税務署と法人が長期未接触の状態である

➉ 消費税還付が発生している

上記は代表的なものであり、ほかにも「テレビに紹介された」「派手なCMを放送し始めた」など、いつもと違う動きを取ったために、調査対象にあがることもあります。

1. 内部告発(投書含む)があった

退職した従業員からの内部告発や、取引先から税務署へ連絡が入ります。

最近では、税務署と社会保険事務所など横の関係もあり、社会保険事務所に入った内部告発から税務署へ連絡が入るケースもあります。

2.準備調査で異常値が解明できない

税務署ではKSK(国税総合管理)システムというものを利用して、申告した内容に異常値がないかチェックしています。

異常値が見つかった時点ですぐに調査というわけではなく、異常値の理由が解明できれば調査に発展しません。

申告書や決算書、事業概況書などさまざまな書類から総合的に判断して、異常値が解明できなければ調査になります。

3. 過年度において不正計算があった

過年度において不正計算があった場合は、準備調査の有無に関わらずチェックが入ります。

しっかりと改善されているか確認の意味も込めた調査です。

改善していなければ、悪質性が高いと判断します。

4. 過年度の調査で増差所得が大きかった

増差所得とは、所得の増減差額のです。

申告内容より所得が多ければペナルティを課します。

本記事投稿時点における近年は、新型コロナによる影響で増差所得による重加算税が増加しています。

5. 重点業種や問題企業である

税務署は不正が多い業種を重点企業と位置づけています。

特に重点企業として現金商売や夜のお店が該当しやすい傾向にあります。

6. 業績が良い会社

業績が良い企業は、売上げの増加にともなって売上原価や経費が増加します。

売上げの増加率が高ければ高いほど、売上原価や経費の増加率も高くなります。

粗利益率に大きな変動がなければ特に問題はありません。

7. 資料箋と申告内容が不一致

資料箋とは年1回税務署へ報告する用紙です。

内容は、売上げや仕入れ、外注費や地代家賃等の一定の金額以上の取引があった場合その相手先について住所や振込口座や取引金額等を所定の用紙に記載します。

税務署は資料箋から情報収集が可能です。

資料箋を提出していなければ「何かある」と税務署は判断し、調査の対象になります。

8. 多額の貸倒れや高額資産の買入など特殊事情がある

貸倒れを計上すれば、必然的に利益は減少します。

税務署は貸倒処理が適正かどうか証拠書類をもとに確認する必要性があります。

貸倒れの判定は難しく間違う可能性が高いポイントです。

税務上は下記にあてはまらなければ否認されます。

債権が切捨てられた時債務者に対する会社更生法や会社法による法的整理
関係者の協議決定による私的整理にもとづく債権の切捨て

債権者が書面により債務免除をした

債権の全額が回収できないことが

明らかになった時

破産、和議、強制執行等の手続きを経たが債権の全額が回収できない
債務者において事業閉鎖、死亡、行方不明、刑の執行等により債務超過の状態が相当期間継続し、ほかから融資を受けることもできず、事業の再興が見込めない

また、高額資産の買入は「法人が不当に高価で買入れた固定資産について、その買入価額のうち実質的に贈与をしたものと認められた金額がある場合には、買入価額から当該金額を控除した金額を取得価額とする」という法人税法上の決まりがあります。

参考:国税庁HP 法人税基本通達 7-3-1 高価買入資産の取得価額

9. 税務署と法人が長期未接触の状態である

税務調査の連絡を受けたとき、調査対象企業は理由を確認できます。

よくあるのが「売上げ規模のわりに、何年も税務調査を実施していないので、訪問させてください。」というものです。

資本金は1,000万円程度業でも、売上げが数十億以上あるような企業の場合、長期未接触を理由に税務調査が実施されます。

10. 消費税還付が発生している

高額な資産を購入し、消費税の還付が発生している場合は証拠書類の確認として税務調査を実施します。

還付であっても、中間申告により納付した額と決算申告で相殺した結果発生した還付とでは異なります。

 

税務調査に会社の規模や所在地域は影響しない

税務調査に入りやすい会社はあるものの、客観的に判断ができるような「資本金」や「売上高」という基準はありません。

特に、次に説明する「赤字企業にも税務調査は入る」「決算期の影響は受けない」に関しては、経営者や経理担当者も注意が必要です。

 

赤字企業にも税務調査は入る

たとえば「前期は黒字で当期は赤字」という場合、前期に納付している法人税の還付を受けられる欠損金の繰戻しによる還付という措置があります。

調査官の移動費用を考えて、還付申告したすべての企業に税務調査が実施するものではありませんが、還付金額が多額になれば申告内容が正しいかどうかのチェックが入ります。

また、消費税は赤字企業でも課税事業者であれば納付する必要があります。

企業が納付する消費税は、売上げにより取引先が支払った消費税を「預かっている」という仕組みです。

すでに預かっているお金ですから、代理で納付するだけという考え方になります。

「預かっている=いつでも納付できます」という考え方になり、消費税については法人税より厳しく調査します。

消費税の納付が遅れている、申告ができていないという場合の税務署の動きは早いと認識し、申告と納税は正しく行なうことが大切です。

 

決算期の影響は受けない

「3月決算先は多いから、税務調査の対象になりにくい」

「個人の確定申告があるから、春先は調査の対象にならない」

という考え方は間違い!決算期により税務調査を実施しないという考え方はありません。

もちろん、調査は税務署の調査官と経営者、顧問税理士と3者間のスケジュール調整が必要です。

当初提案される日程よりも、実施日程が遅くなることはあっても中止はありません。

また、正当な理由なく調査日程を遅らすことは、調査官に「何か隠していることがあるのではないか」という疑念を与えかねません。

一般的な調査対象期間が直近決算期からさかのぼって3年から5年ということもあわせて考えると、日々の書類管理や会計処理が重要です。

 

税務調査は実施するピーク期がある

税務調査の実施は決算期で決まることはありませんが、1年をとおして税務調査がピークを迎える時期はあります。

それは8月から11月です。

税務署の人事異動がある時期は避け、異動後にあたる時期から本格的に実施します。

その時期が8月から11月ではありますが、だからといって6月から9月を決算期にしている企業が対象ではありません。

調査自体は1年間を通じて実施しているため「ピーク期に税務署から連絡がなかったから対象外」というわけではないことを理解しておきましょう。

 

税務調査をメインとする税務署はない

税務署は管轄があり、担当地域が決まっています。

「この地域は〇〇税務署の管轄だから税務調査が多い」ということはありません。

逆に「〇〇税務署の管轄は、税務調査が少ないらしい」ということもありません。

たとえば、東京は企業数が多いため税務調査の「件数」は多くなりがちです。

これは、ほかの道府県と比較して企業数が多いことによるものなので、決して東京都内にある税務署が税務調査をメインとしているわけではありません。

 

反面調査で調査対象になることもある

自社の取引先に税務調査が入った場合、取引内容が正しいかどうかを確認するため反面調査という調査を実施します。

反面調査は取引先で実施するため「取引内容のつじつまが合っているか」がポイントです。

たとえば、調査対象A社がB社に商品を販売し、B社に対して請求書を発行していると仮定します。

A社で保管している請求書の控えが、B社へ発行した控えと合っているか確認することが反面調査です。

金額はあっていても、取引内容が異なる場合も指摘の対象になります。

A社とB社でどちらの請求書が正しいのか判断するために、B社も会計帳簿やA社から購入した商品やサービスをどのように使用しているか調査します。

消費税の調査の場合、反面調査から芋づる式に調査へ発展することも珍しくないため、常に正確な帳簿作成が必要です。

 

まとめ

税務調査を実施するには、それなりの理由が必ずあり、自社が「調査対象とならない」という根拠はありません。

調査対象になっても、毅然とした対応ができるよう日々の取り組みが重要です。

証拠書類の保存、会計帳簿はミスなく作成する必要があります。

ただし、経営者や経理担当者は税務のプロではありません。何か疑問を持った場合には、税務調査に詳しい税理士に相談することが大切です。

 

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