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医療法人が支払う税理士への顧問料はどれくらいが最適?相場はいくら?

医療法人が支払う税理士への顧問料はどれくらいが最適?相場はいくら?

医療法人の多くは税理士と顧問契約を結び、税務申告をはじめとするさまざまな業務を税理士に依頼しています。

ですが、その顧問料は果たして妥当な金額なのでしょうか?

医療法人やクリニック、歯科医院ごとに状況が違うため簡単に比較することはできませんが、一般に顧問料の相場はどれくらいなのでしょうか?

そこで本記事では、医療法人の税理士に支払う顧問料の相場や細かい価格構成などを紹介し、最後に医療法人にとって最適な税理士の条件などについて解説していきます。

 

1.医療法人の税理士顧問料の相場はどれくらい?

医療法人の税理士顧問料の相場は、同規模・同条件の普通法人と比べて格別に高いということはありません。

売上高や月の訪問回数、入力する仕訳の数などが同じであれば、医療法人といえども普通法人とそれほど変わることはありません。

逆に言えば、医療法人だからと言って特別な理由もなく他の法人と比べて高い値段設定がされているのであれば、そもそもそのような税理士は敬遠しておいた方が賢明でしょう。

また、税理士業界は競争が激化しており、顧問料などの値下げ競争も日々行われています。

それでも税理士によって顧問料が違うのは、多くの場合、勤務しているスタッフの質の高さや提供しているサービスの特殊性などに起因しています。

これらを踏まえた上で、具体的に医療法人などの税理士顧問料の相場について解説していきます。

 

医療法人の税理士顧問料の相場

税理士の顧問料は、多くの場合医療法人の年商や毎月の訪問回数などにより、細かく段階的に設定されているケースが大半です。

したがって、医療法人の事業規模は同程度であっても、税理士への依頼内容(訪問回数や仕訳の入力数など)によっては顧問料の月額がかなりことなることがあります。

また、クリニックのスタッフなどの給料計算や年末調整などを依頼すれば、人数に応じ支払う金額が加算されます。

年に一度の決算報酬も、一般的に、顧問料の4〜6ヶ月分程度が必要となります。

これらを踏まえた上で、年商5億円程度の医療法人の税理士顧問料の相場は以下のようになります。

 

顧問料の内訳 料金
月額顧問料 50,000円/月
決算料 250,000円/月
記帳代行 事務所によって大きくことなります(参考として200枚で月額20,000円程度)
給料計算 事務所によって大きくことなります(参考として、1〜10人までで月額15,000円程度)
年末調整 事務所によって大きくことなります(参考として、1〜10人までで月額15,000円程度)

依頼する内容にもよりますが、年間に70〜90万円程度が大体の相場だと考えて良いでしょう。

 

個人クリニックの税理士顧問料の相場

個人クリニックは、医療法人と比べると事業規模などが小さいケースが大半です。したがって、医療法人よりも顧問料の金額が安めに設定されている場合が多いです。

ただし、税理士の顧問料は、上述のように年間の売上高や月の訪問回数などによって段階的に設定されている場合が多いため、

個人クリニックといえども売上高や月の訪問回数などが多ければ、医療法人よりも多い顧問料になることもあります。

また、医療法人と同様に、税理士に依頼する業務の種類(記帳代行や給料計算など)が増えれば税理士への顧問料も増えていきます。

これらを踏まえた上で、年商1〜3億円未満程度の個人クリニックの相場を考えると、以下のようになります。

 

顧問料の内訳 料金
月額顧問料 30,000円/月
決算料 150,000円/月
記帳代行 事務所によって大きくことなります(参考として200枚で月額20,000円程度)
給料計算 事務所によって大きくことなります(参考として、1〜10人までで月額15,000円程度)
年末調整 事務所によって大きくことなります(参考として、1〜10人までで月額15,000円程度)

このことから、個人クリニックであれば、年間で60〜70万円程度が相場だと言えます。

 

歯科医院の税理士顧問料の相場

歯科医院の相場は、上述の医師の場合と同様です。法人であれば医療法人とほぼ同じ程度の顧問料となり、個人であれば上述の個人クリニックとほぼ同じ程度が相場だと考えていただけば良いでしょう。

 

2.医療法人特化型の税理士とそうでない税理士の違いについて

税理士でも、医療法人に特化した業務を行っている税理士と、そうでない税理士がいます。医療法人であれば、やはり医療法人特化型の税理士に依頼した方が良いのでしょうか?

 

医療法人特化型税理士のメリット・デメリット

医療法人に特化した税理士であれば、医療法人の税務はもちろん業界の流れなどにもある程度以上精通していることは間違いありません。

また、税理士によっては、医療法人専用にカスタマイズしたサービスを提供している税理士もいます。

この点では、医療法人特化型の税理士の優位性はかなり高いと言えるでしょう。

しかし、医療法人は一般的に他の普通法人などと比べると黒字であることが多く、税務調査の対象となる頻度も高くなりがちです。

このような場合に心強いのが、税務調査に特化した税理士です。

税務署の任意調査から国税局査察部の強制調査にまで幅広く対応しており、国税OBなどを中心に各種調査に対するノウハウや実績は他とは比べ物になりません。

また、富裕層向けの相続を専門に行っている税理士もいます。相続に向けた節税の準備や事業承継などの実績が豊富で、さまざまなプランを提案してもらうことができます。

このように、税理士に何を求めるのかによって、特化型税理士はメリットにもデメリットにもなり得ます。これは、医療法人特化型の税理士も同様です。

 

3.税理士の顧問料は医療法人ごとにカスタマイズできる

税理士の顧問料は、「内容に関わらず、ざっくり〇〇円」と決められているケースはまれで、多くの場合依頼する法人の規模や内容に応じてかなり細かく設定されています。

具体的には、以下が顧問料のおもな内訳を構成しています。

・月額顧問料

・決算報酬

・記帳代行

・給料計算

・年末調整

月額顧問料

税理士との顧問契約により発生する月額の顧問料です。多くは、年間の売上高や月の訪問回数などに応じて段階的に細かく設定されています。

訪問時には、細かい経営指導や税務上のアドバイスを受けたり、質問などをしたりすることができます。

 

決算報酬

決算業務を依頼し、法人税などの税務申告書を作成してもらうための費用が決算報酬です。

法人の最終的な利益や納税額が確定するとても大切な作業であり、ほとんどの医療法人は税理士がこの作業を行っています。

 

記帳代行

領収証の整理から会計ソフトへの入力までのすべてを依頼できるサービスが、記帳代行です。院内で処理することも可能ですが、

会計や税務の知識がある程度以上必要になるため、多くの医療法人では税理士に依頼している場合が多い印象です。

 

給料計算

医院長以下看護師などのスタッフの毎月の給料の集計や源泉所得税などの計算を依頼できるサービスが、給料計算です。

雇用・退職に伴う社会保険の手続きなども、税理士を通じて提携している社会保険労務士などに依頼することができます。

少人数であれば院内で済ませてしまうケースも多いですが、一定人数以上になると人の出入りも多くなるため、税理士に依頼する場合が多いです。

 

年末調整

年末調整や源泉徴収票の作成、法定調書などの作成も、税理士に依頼することができます。

特に年末調整に関しては、控除額や制度などが毎年のように変わるため、多くの医療法人では税理士に依頼しています。

 

必要な部分をカスタマイズする

上述のすべてのサービスを税理士に依頼すると、顧問料の総額は増えていきます。

しかし、不要なサービスや院内でできるものがあれば、依頼する必要はありません。

税理士に依頼するサービスと院内でもできるものとに分け、必要なものだけを税理士に依頼すれば、顧問料がそれほど高額になることはありません。

逆に言えば、「全部お任せ」でお願いするのであれば、どうしても顧問料が増えていくのは仕方がないでしょう。

 

4.医療法人のための税理士の探し方

最後に、医療法人にとって最適な税理士の探し方についていくつかアドバイスをしてみたいと思います。

 

税理士に何を求めるのかを明確にしておく

上述のように、税理士も専門化が進んでいます。平時の税務業務を中心に依頼するであれば、医療法人特化型の税理士に依頼するのが良いでしょう。

ただし、医療法人は黒字である場合が多く、また役員報酬が高額である場合や経費の判断が難しいものが含まれている場合があります。

このような理由から、他業種と比べると、税務調査の頻度は高くなりがちです。

こういった時に全面的に頼りになる税理士を求めるのであれば、税務調査に強い税務調査特化型の税理士に依頼した方が良いでしょう。

 

顧問料を抑え過ぎるのはかえってマイナス

同じ内容を依頼する場合でも、依頼する税理士によって顧問料がことなるのは珍しくありません。

しかしこれは、上述のように、スタッフに対する教育や良質なサービスのための研修費用、業務効率のためのIT化の費用などに経費がかかるためです。

したがって、必ずしも「顧問料が高い」=「割高で良くない」という訳ではありません。

顧問料を抑え過ぎるとかえって思い通りのサービスが受けられずマイナスになる場合もあるだけに、この点はぜひお気を付け下さい。

 

5.終わりに

医療法人の税理士に対する顧問料は、法人の売上高など以外にも、何をどれだけ依頼するのかによって大幅に変動します。

ですから、顧問料をある程度抑えたい場合は、どうしても必要なもの以外は院内で行うようにした方が良いでしょう。

ただし、長期的に見れば会計のプロに依頼した方が安く上がる場合が多いため、むやみに削り過ぎてしまうのも問題です。

また、医療法人は税務調査の対象になる場合が多いため、税務調査の対策にもある程度以上備えておくことが必要です。

これらを踏まえた上で、どの税理士に依頼するのかを決めれば、高すぎる顧問料に後悔することなく気持ちよく依頼することができるでしょう。


ジーエフ税理士法人は国税OB税理士(国税出身税理士)が多数在籍しており、医療法人やクリニックに対する税務調査には万全の態勢を敷いています。

また顧問料も顧問先のニーズに合わせた形で承っております。医療法人での税務調査や顧問料などのご相談は全国対応可能な当税理士法人までお気軽にご相談下さい。

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