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2022.03.31

経理アウトソーシングのメリットと費用の相場を解説

アウトソーシング
中小企業では「経理」のような間接部門を組織としてしっかりと構築することが難しく、さまざまな悩みや問題点を抱えることがあります。
この記事ではそのような悩みを解決するための手段として「経理アウトソーシング」のメリットと、費用の相場をご紹介します。

中小企業の経理の悩みとアウトソーシングのメリット

中小企業では経理などの間接部門に関して以下のような状況に陥ることがありますが、経理のアウトソーシングで解決できる可能性があります。以下でご紹介していきます。

(1)経理部門に対して費用がかけられない
資金がなくかけられる費用が限られてしまい、経理の人材を採用できないことがあります。もしくは経理などの間接部門のコストを今よりもっと削減したいこともあります。
→アウトソーシングで必要業務だけ依頼すれば、人材を雇用するよりも安くできます。

(2)コア部門に集中したい
まずはもっと売上を伸ばしていきたいため、経理のような間接部門よりも売上に直結する営業などに人員を多く配置したいことがあります。
→間接部門をアウトソーシングすれば、自社の人員はコア業務に集中できます。

(3)経理の人材に対して評価が適切にできない
中小企業では間接部門の人数が少ないことが多く、業務が売上に直結しないため、経営者が他の営業などの人員と比較して経理の人材をきちんと評価することができないケースがあります。そうなると不満を持たれて人材が定着しない原因になります。
→アウトソーシングすればそもそも経理の人員を採用する必要はありません。

(4)退職リスク
中小企業では経理は少ない人数しかいないにも関わらず定着せずに退職してしまい、一方ですぐに採用できず、経理業務に穴が空いてしまうリスクがあります。
採用できたとしても業務がマニュアル化されていないことが多く、引き継ぎがうまくできない原因になっています。
→アウトソーシングすれば経理業務に穴をあけることはなくなります。

(5)専門性がなく間違いが多い
経理部門に専門性の高い人を採用するコストがなかったり、今いる人材を育てたくても人材が定着しなかったりして、経理業務の間違いの多さに困ることがあります。
→アウトソーシングでは専門的知識のある人が処理してくれるので安心です。

(6)振込業務を自社の人に任せたくない
振込業務は会社の機密情報をすべて知ることができます。中小企業では役員報酬や会社の支払内容など、社員に機密情報を知られたくない場合もあります。
特に振込業務は機密情報を知られるだけでなく、ミスも怖いので、自社の人に任せたくないケースもあります。
→アウトソーシングでは守秘義務がありますし、組織で正確に処理しますので安心です。

(7)不正の不安がある
中小企業では経理の人数が少なく、一人で回していることも少なくありません。金銭を扱うため一人しかいないと不正をされてもチェック機能が働かずに分からないままになるリスクがあります。経営者がすべてをチェックするのは特に中小企業では難しいでしょう。
→アウトソーシングでは組織で業務しますのでまず不正はできません。

経理アウトソーシングの内容


経理をアウトソーシングするといっても、依頼する内容は柔軟にさまざまな内容を選ぶことができるのがほとんどです。

例えば以下のような業務をアウトソーシングで依頼できます。

・経理全般を丸投げ(管理から記帳まですべて)
・記帳代行、領収書整理
・経費精算
・振込代行
・給与計算
・請求書発行
・決算申告

その他、忙しい時期だけ、例えば年末調整業務だけを依頼するなどの利用方法も可能です。

経理アウトソーシングの費用の相場

費用の相場はどのくらいでしょうか。前述したようにアウトソーシングできる業務はさまざまで、何を依頼するかによって費用感は違います。
それぞれの業務の費用の相場をご紹介します。

(1)経理全般を丸投げ(管理から記帳まで全て)

経理業務は会社の規模や業種によって量も複雑さも違います。このためかかる時間にはかなりの幅が出るため、費用も幅があります。
売上規模が少ない中小企業でしたら月額15万程度から、売上1億円前後になれば50万円前後の費用感になるでしょう。

(2)記帳代行、領収書整理

記帳代行は仕訳単位での報酬体系が多いです。
1仕訳あたり50円~100円くらいの変動制か、例えば100仕訳まで1万円、100~200仕訳までは1万5千円などと段階的に分けていることもあります。
領収書整理は単独で依頼するよりは、記帳代行のオプションとして利用することが実務上は多いでしょう。領収書整理を含めると記帳代行料プラス2~3万円が相場です。

(3)振込代行

振込業務だけを依頼する場合は件数ごとでの報酬体系が多いです。だいたい1件あたり1,000円前後が相場です。

(4)経費精算

経費精算は単独で依頼することもありますが、領収書整理とともにオプションで依頼するほうが多いのではないでしょうか。
報酬体系は件数ごとだと1件500円前後が相場ですが、オプションの場合はプラス2~3万円が相場です。

(5)給与計算

給与計算をアウトソーシングする場合は人数による変動制で請求されることが多いです。もしくは最低10人まで固定で1万円、その後プラスして変動制で追加される料金体系もあります。一人あたりだいたい1,000~2,000円が相場です。

(6)決算申告
決算申告は専門的な知識が必要なので、中小企業ではアウトソーシング、つまり税理士に依頼していることが多いのではないでしょうか。
報酬は会社の規模によりまったく異なり、幅があります。また月次で顧問を依頼し、決算申告も一緒に依頼することも多くあります。
もし年に一度決算申告だけを依頼する場合は、売上が1,000万円~3,000万円程度で15万~25万くらいが相場です。売上規模が500万円未満であれば7~8万円程度で済むこともあります。

経理アウトソーシングの留意点


このように経理アウトソーシングはメリットも多くありますが、利用する際には留意点もあります。以下でご紹介します。

(1)逆に費用が高くなることもある
アウトソーシングは、業務量やかかる時間に応じて高額になることがほとんどです。このため会社の規模によっては自社で雇用するよりも高くなってしまうことがあります。

(2)ノウハウが残らない、リアルタイムに結果を把握できない
アウトソーシングしてしまうと、経理業務のノウハウが自社に残りづらくなります。
また依頼した業務の結果をリアルタイムで把握できなくなります。例えば記帳代行をアウトソーシングすると、業績の結果を見るのは早くても一ヵ月遅れくらいになってしまいます。会社が大きく成長するためには、自社で経理体制をしっかりと構築して日々の業績をタイムリーに把握することで、経営判断を素早く行う必要も出てくるでしょう。そのような状況ではアウトソーシングでは対応しきれないことになります。

(3)柔軟な対応ができない
緊急に対応して欲しいことが出てきても、アウトソーシングだと自社の社員に比べて柔軟な対応ができません。

(4)情報漏洩リスク
経理業務は機密情報です。外部にアウトソーシングして情報漏洩してしまうとダメージを受けるリスクがあります。
依頼する際には、依頼先の情報漏洩に対する管理体制をよく確認しておくとよいでしょう。

まとめ


以上、経理のアウトソーシングについて、メリットと留意点、費用の相場をご紹介しました。

経理アウトソーシングといっても経理全般を丸投げするだけでなく、一部の業務だけを依頼するなど柔軟に利用できます。

・経営判断に直結するような重要な業務は自社で行い、単純作業だけをアウトソーシングする
・退職者が出て経理業務に穴が空きそうな時だけアウトソーシングを依頼する
・繁忙期の時だけ、例えば年末調整業務だけをアウトソーシングで依頼する

このように「単純作業だけ」「必要な時だけ」「忙しい時だけ」といったことも可能です。
アウトソーシングのメリットと費用感を把握して、自社のニーズと予算に合わせて便利に利用するのもよいのではないでしょうか。

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